「ジュテーム・モワ・ノン・プリュ」 |
セルジュが作ったこの映画、皆様ご存知でしょうか? 少年のような少女と、ホモのカップルが出てきて愛を深めます。 主人公は勿論ジェーン。 ショートカットのかつらをかぶって本当に男の子のようで、彼の望みを叶えています。 ストーリーはここでは控えますが、登場風景はさびれたカフェ、ゴミ運搬車、下品な奴等、汚いモーテル、などなど。 そんな限りなく卑しい環境で繰り広げられる愛なのです。 フランスで公開された当時はエロ映と思われてトリュフォーしか褒めなかったというこの映画、確かにエグ系かもしれません。 しかし、エログロナンセンス好きなわたしはとっても好きなんですよね、困った事に。 |
で、考えてみました。 |
「何故ゲテモノ扱いされるのか?」 1.メイクラブがお尻専門だから? 2.ホモの相方の行動がキモイから? 3.下品な奴等がいっぱい出てくるから? 4.単純にロマンスに溢れていないから? ・・・うーん、やっぱりキワモノかも |
でも、作り手としても見る側を選ぶ権利ってあると思うのですよね。 なんにも分かっていない人間に勝手に見られて評価されても困ったもんだし(これは発信者である限り逃れられないジレンマでしょう)。 わたしは、セルジュのそんな意思を感じます。 卑しさという殻を被せ、それを破れた者だけに見る権利を与えた、とでも言うのでしょうか。 そこに描かれている愛は、純粋に「愛」です。 お互いを求め合い、必要とする愛。 例えそれがどんな形であろうと、人は愛がなくては生きていけないのです。 まあ、わたしもあんまり理解出来てないけど。 |
ついでに被害報告も |
ジェーンはじめ、この映画に出た人間は、あまりのイメージにしばらく映画に出れなかったそうです。ジェーンの母国イギリスでもポルノ扱いされ、彼女も困ったとか。 しかし、この映画と同タイトルの曲は余りの卑猥さに放送禁止になりましたが、その効果は絶大! 当時の若者の間で放送禁止となったこのレコードをかけながらのメイクラブが流行ったそうです。おー、モーレツ!(死語) でも、セルジュがある国に行ったら歓迎の曲がこれのインストだったので 大歓迎したという話を考えると・・・やはりこの美しい旋律が人の心を打ったと思いたいです。 |